ペンと手帳
COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第5話 カテゴリーキラーとビジョン


「私がどうなりたいかがはっきり見えていないので、戦略を考える前に、そこからもう一度考えてみます。」以前ご相談に来られたある経営者が最終的に出した結論でした。

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。


 

   その経営者は、ある家庭向けの商材の販売代理店をされていました。長年その仕事をやってきたのですが、年々商品が売れなくなってきており、なんとか現状を打開したいということでした。

 状況を確認すると、お客様のニーズや競合環境の変化によりその事業が相対的に弱くなっていました。このような時は、早急にポジショニングを見直しながら立て直していく必要があります。現在のお客様のニーズに寄り添いながら、競合優位になる付加価値を見出していかなければなりません。

 

 ここで戦略を検討する際は、いろんな方向性が考えられるわけですが、一番重要なことは、経営者が最終的に、どんな事業展開の理想を描いているかということです。

 

 たとえば、「長年やってきたこの業界には思い入れがあるので、もっともっとお客様に喜んでもらい。一緒に成長し、県内で一番喜ばれる会社になる」とか、「この業界には、このような問題があるので、そこをどうしても改善して、日本一社員が喜んで働ける会社をつくりたい。」とか、「父から譲り受けた事業を守り、地域で一番愛される事業にしたい。」など、そのような力の入った「想い」が欲しいのですが、なかなかそういったものが出てきませんでした。

 

このような場合は、本当にうまくいきません。どこに行きたいかということが明確でなければ、戦略は描けないのです。わかりやすく言えば、旅行では「目的地」の設定があって、そして「どう行くか」という「行き方」が決まります。これがまさに「ビジョン」と「戦略」の関係です。

 

極端な例ですが「今の事業にはあまり思い入れがないから、新規事業を立ち上げてなんとか成功させたい」ということでもよいのです。どんな方向で進むにせよ戦略をつくるためには、力強い気持ちが入ったビジョン設定が必要なのです。中途半端な想いで戦略を構築しても、カテゴリーキラーは生み出せません。

 

実行段階で力強さが無いものになってしまいます。

 

当社にご依頼いただくコンサルティングの中でも、ごくまれに残念ながら、形になる前にストップしてしまうケースがあります。そのようなケースのほとんどが、ビジョン設定が弱いことが原因です。プロジェクトの立ち上げ時点で、リーダーが最後までやりきる覚悟が無いのです。

 

結局その経営者は、「私がどうなりたいかがはっきり見えていないので、戦略を考える前に、そこからもう一度考えてみます。」という結論を出されました。

 

なんとなく、ご商売を続けてきている場合もあると思います。まだ儲かっていれば良いですが、経営状態が悪くなると、どう舵を切るべきかを問われます。その時こそ、慌てていろんなものに手を出すのではなく、いったん立ち止まって、最終的にどうなりたいかというビジョン設定を真剣に考えてほしいと思います。

 

そして戦略の全体仮説の中から最適なカードを引いてほしいと思います。

 

自社が変わらなくても、お客様のニーズと競合などの外部環境は絶えず変化していきます。その変化が起こり、売上が激減して大変な状況になってしまった会社をたくさん見聞きしてきました。対策をしていないのは、本当に危険です。逆に、しっかり対策をしていたために短期間で危機を脱した会社も見てきました。

 

強い競合が現れるかもしれませんし、明日大口のお客様から突然取引停止の電話がくるかもしれません。そうなる前にしっかりと想いを固め、強いビジョン設定をして、次のステージに向けた対策を講じてください。

 

株式会社ミスターマーケティング
代表コンサルタント
村松 勝

【追伸1】
当社のお客様の事例で、強いビジョン設定からその先の戦略をうまく構築している企業がございます。ご興味がありましたら以下のリンクよりお読みください。
新事業に取り組み、わずか2年で3店舗をオープン。全店満員の理由は、「想い×戦略」にあり。
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