ペンと手帳
COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第35話 廃業する企業の最大の理由とは?


 

「やはり、私には、組織をまとめていく力がないので難しいと思います。」

当社に相談に来られた経営幹部の方の発言でした。

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。


 

当社に相談に来られる方のほとんどは、中小企業の社長です。しかし、まれに、取締役や幹部社員の方などが相談に来られるケースがあります。

 

社長以外の方であっても、跡継ぎのご子息であったり、次の社長を予定されている方で、会社を背負う覚悟がある方であれば、安心して、一緒に戦略づくりをしていくことができます。しかし、そうでない場合は、戦略づくりは、非常に難しい場合がほとんどです。

 

それは、組織を巻き込んで本気の取り組みができないからです。そのような場合は、当然ながらいくらよい戦略をつくっても絵に描いた餅になってしまいます。

 

会社を経営していく大きな要素として、「組織」と「戦略」という視点があります。

 

仮に、会社が傾いて借り入れを繰り返している状況が続いている場合は、経営上の課題が「組織」の問題の場合もありますし、「戦略」の問題の場合もあります。また、その両方を同時に抱えているというケースも多いです。

 

そのような厳しい状況に直面した会社からコンサルティングの依頼を受けることがありますが、最初の判断としては、「戦略」づくりの前に「組織」をしっかりと動かしていけるか、また、やりきる覚悟を持たれているかを確認します。

 

うまくいくケースは、依頼者が本気で「戦略」を考えぬこうと決断しており、「組織」を動かしていくことについても本気で取り組みます。

崖っぷちですから、会社が変わらなくてはいけない状況で、ついてこれない人間はいらないと、改革を断行していく覚悟を持っています。

よい方向に変えていこうという強い「想い」をもたれている社長は、かなり高い確率で成功します。力強く前に進む勢いがありますから、あとは正しい道、「戦略」を徹底的に考え抜くだけです。もちろん、「戦略」づくりは簡単ではないですが、「戦略」も地道な議論の積み重ね、仮説検証をしっかり行うことで精度を高めていくことが可能です。

 

つい先日、数年前にご縁をいただいた小さなクリニック経営者(院長)から、嬉しい報告を頂きました。

「おかげ様で順調に経営できています。当時と比較すると年商も2倍以上になり、スタッフもかなり増えました。」

というご報告でした。

このクリニックは、ご相談をいただいた当時は、財務的に非常に厳しく、近隣には競合店が増えてしまい、患者さんの減少が長く続いているような状況でした。

ここでは、他店にない差別化の軸をしっかりと打ち出して、コンセプトをバージョンアップさせた「戦略」を作りこみました。このクリニック店舗そのものをカテゴリーキラー化したのです。そこからは、新規の患者さんが続々と来院するようになり、比較的短期間で盛り返していきました。その後も、この新しいコンセプトに従って、経営を続けてきた結果、大きな成果を手にしたのです。

このクリニックが、短期間で盛り返せた理由は、もともと、よいサービスを提供していたクリニックであったためです。そして、その背景には、患者様のことを心から大切にして、ご自身のポリシーを貫くサービスを提供してきた実績がありました。

院長は、自身のぶれない想いをしっかりと形にしていけば、必ず盛り返していけるという自信があったのです。当時のスタッフも、その院長の想いに惹かれて、変わる努力を惜しみませんでした。(こちらのクリニックの事例は現在レポートを作成中ですので、完成次第ご紹介いたします。)

 

比較的短期間で、売上回復をできるケースは、元々よい商品、サービスを提供している場合に限ります。その場合は、その時のトレンドや競合環境を踏まえて、戦略を練り上げて、既存商品やサービスをカテゴリーキラー化していきます。

 

しかし、企業によっては、商品・サービスそのものが弱い、または、メインとなる商品・サービスが無い、あるいは、競合環境において、相対的に自社商品・サービスが弱くなっているというケースもあります。その場合は、「戦略」を作りこんでから、そのあとの成果が出るまでに少し時間がかかります。

 

小さなクリニックでは、人数も少ないため、組織を巻き込んでいくことは、大きな会社に比べるとそれほど難しくないかもしれません。しかし、同じ中小企業でも、売上規模が、10億円、20億円、50億円と少し大きくなってくると、組織を大きく動かしたり、変えていくことが難しくなる場合があります。

 

この規模で、市場トレンドが変わったり、競合環境がかわったりして、自社のビジネスを大きく変えていかなければならない時は、「戦略」と当時に「組織」を変えなければならないケースがあります。

 

その場合、経営者は、思い通りに動かない「組織」に、いら立ちを感じることも多いものです。しかし、何も手を打たなければ、数年であっという間に、競合に市場を奪われてしまうこともありますし、業態そのものがなくなってしまうような危機に見舞われることもあるでしょう。

 

センスの良い経営者は、その流れをいち早く察知して、手を打ちますが、そのような大きな環境変化では、多くの企業が淘汰されてしまいます。理由は、多くの人は、急激な環境変化に、すぐに対応できないからです。特に長年、同じ仕事を繰り返しているような環境で、実際に働いている人を変えるのは難しいものです。

 

ある特定ジャンルの食品問屋を営んでいた老舗の企業は、今後問屋業は益々厳しくなっていくと予測して、メーカーに業態変更を行う大きな決断をしました。その際には、古参の幹部社員が大反対して、なかなか改革がうまく進みませんでした。しかし、社長はいずれ会社が厳しい状況に追い込まれることを確信していたので、断行しました。

 

結果として、その後多くの問屋が廃業しました。そして、その企業は存続するだけでなく大きく成長しました。今でも時代に合わせたカテゴリーキラー商品を連続的に生み出して、素晴らしい経営をされています。ちなみに、当時反対した古参社員のほとんどは、退職されたそうです。

 

廃業する企業の多くの理由が、自社の商品・サービスが売れなくなるからです。

 

実に簡単な理由です。

 

そして、売れていたものが売れなくなる理由の多くは、外部環境の変化によるものです。

 

 

外部環境は、変われない社内を待ってくれません。借り入れを繰り返すだけでは、解決できない問題です。いつの時代でも、外部環境に合わせて、売れる自社商品・サービスを提供し続けなければなりません。

 

では、どのような「戦略」をもって、自社の売れる商品・サービスを生み出すべきか、

そして、それを実現するためにどうやって「組織」を動かすか、この選択と決断をできるのは、全責任を負う社長しかできないでしょう。

 

 

あなたの会社の外部環境は、変わりつつありませんか?

 

それを見て見ぬふりはしていませんか?

 

 

 

 以上

 

株式会社ミスターマーケティング

代表コンサルタント

村松 勝

 

追伸:

~経営者セミナーのお知らせ~

次回の経営者セミナーの開催日が決定しました。中小企業に特化してコンサルティングを行っている当社が、売れる商品・サービスを実現させるためのカテゴリーキラー戦略について詳しくお伝えします。カテゴリーキラーを生み出し、5年、10年と事業を発展させるための重要ポイントをご理解いただけます。自社の「戦略」について、一度立ち止まって考えてみたいという経営者は、ぜひご参加ください。

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