ペンと手帳
COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第38話 「会社の方向性が見えない」と社員から言われないために大切なこと。


 

「『会社の方向性が見えません』と社員から言われるんです。」

 

先日、スポットでの、コンサルティングに来られた経営者から、ご相談を受けました。

 

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。


 

 志の高い経営者、想いの強い経営者に出会うことがあります。

 

 しかし、そのような経営者でも、それに向かうための戦略や、社内意識の共有化ができていない、と悩みを抱えていることがあります。志が高ければ高いほど、想いが強ければ強いほど、現実とのギャップに悩まされることが多くあります。

 

 売上が右肩上がりであれば、それらの悩みも前向きに向かっていくための一つの問題に過ぎないと思えるのですが、ひとたび売上が下降線をたどってくると、このまま想いだけを強く持ち続けて、本当に良いのだろうか、何かもっとうまい方法や戦略はないのか、と悩みます。

 

 社員からすれば、いずれの場合にも、社長の志や想いに共感しているものの、やるべきことの方向性や手順といったものの認識があまり共有されておらず、どこかで腑に落ちない思いを持っている場合があります。

 

 冒頭のように、

 「会社の方向性が見えません」

と社員や部下に言われます、とご相談に来る経営者に出会います。

 

 社長からすれば、いつも、社員に話しているし、わかってくれているものだ、と思っているのに、それが伝わっていないことがわかると、愕然とするようです。

 

 ビジョンも話しているし、経営理念も掲げている、何が問題なのか、と。

 

 業績が良かったときは、あまりそのようなことを言われることも少ないのですが、業績が下がり始めると、途端に、「会社の方向性が見えません」と言われたり、さらに社員が会社を辞めていくこともあります。

 

 ものの本では、それは、ビジョン浸透、理念浸透が足らないからだ、と書かれているものもあります。しかし、果たして、それができたとしても、社員は会社の方向性を十二分に理解できるのでしょうか? そして、一致団結して、そこに向かうエネルギーがわいてくるのでしょうか?

 

 私は、300社以上の会社をコンサルティングする中で、なぜ、志の高い経営者や、想いの強い経営者が、社員から「会社の方向性が見えません」と言われてしまうのか、に気づきました。

 

 それは、

「会社のビジョンと、そこへたどり着くための道筋、すなわち戦略が見えていないからだ」ということです。

 

 たまに、社長はビジョンを示して、それを具現化するのが、社員の役割なんじゃないの、と考えている経営者にも出会いますが、それなら、誰でも社長できますよね。

 

 大手企業であっても、戦略立案を、経営企画室や大手コンサルティング会社に丸投げして、出てきた案の良し悪しを判断する、といった話も見聞きします。

 

 社長は、後ろに大きく構えて、現場や前方で起こっていることに対しては、部下からの報告を頼りにして、それで経営判断を下す、といったことも組織が大きくなればなるほど、起こりがちなものです。

 

 しかし、それで本当に、競合の動きを肌感覚で感じながら、顧客視点に立った戦略立案ができるのでしょうか?

 

 先日、現在、コンサルティングを進めている会社の、経営幹部の一人がこんなことを話してくれました。

 

 「戦略をつくっている中で、スタッフのみんなが、この戦略方針であれば、日本で唯一無二の存在といえる。そして、競合には絶対に負けない、という自信がわいてきた、と皆で話し合いをすることができました。」

 

 この会社は、長らく続いてきた特定産業向けの輸入商社で、いくつもの海外の商材を、日本へ輸入し、ただ単に物売りにとどまらず、一つのムーブメントとして日本に定着させてきた企業です。

 

 それらの歴史的な背景から、今後も、そのDNAを継承しながらも、時代に合った商材を輸入し、日本へ定着させていきたい、といった素晴らしい想いを持った会社です。

 

 しかし、一方で大手企業から中小企業まで競合がひしめく業界で、どうしたら、その中で勝ち抜ける戦略を描くことができるのか、さらに想いを具現化できるのか、と悩まれておられました。

 

そういった課題意識を持って、さらなる自社のブランドを確立していきたい、それも日本国内のみならず、海外に対しても発信していきたい、という思いで、社長を始め、数人の経営幹部とコンサルティングを受けにこられました。

 

 進めていくと、この会社は、「想い」のみならず、「強み」もあり、実績もありましたが、そのことがあまり適切に社外に対して伝わっていませんでした。

 

これがうまく伝わっていけば、仕入れ先や顧客に対して、独自性のある唯一無二の会社であることを示すことができることがわかってきました。

 

 しかし、それを戦略としてどうまとめあげるのか、そしてその戦略を、社長、経営幹部のみならず社内の共通認識として理解させ、想いの実現に向かって確信へと変えていけるのか、これがコンサルティングの大きなテーマでした。

 

 そして、何度も議論を積み重ねていくことで、その想いを実現するための道筋、戦略ができ、社内で共有することができたのです。

 

 この例が示す通り、「会社の方向性が見えません」という社員に対して、会社の方向性を見せることは、経営理念を定め、ビジョンを示し、そこへたどり着くための道筋、戦略も合わせて示すことが大切です。

 

このことによって、社員は、

・会社がどこへ向かうのか

・なぜ、その事業に取り組むのか

・そして自分自身が何をやるべきなのか

ということを理解できるのです。

このプロセスを経て初めて、具体的な行動を起こすことが可能になります。

 

 「想いなき戦略」は、良い戦略を描くことができません。どこへ向かうのかが分からないのに、どのような道筋で進むべきかもわからないからです。

 

 一方で、「戦略なき想い」は、「絵に描いた餅」です。

どんなに願っても、実際に食べたりすることができず、その絵を実現することはありません。

 

 「想い」と「戦略」のワンセット、そして、それを具現化していくための社員、「組織」の力が、会社をより大きく発展していくための大切な原動力となるのです。

 

もし、あなたが、部下のモチベーションが上がらないと悩んでいるとすれば、それは、部下に、会社の方向性を、明確な「戦略」として提示できていないことが原因かもしれません。これまでに、そのような会社をたくさん見てきました。

 

あなたの会社は、ビジョンを実現させるために、具体的な「戦略」を提示できていますか?

 

 

株式会社ミスターマーケティング

代表コンサルタント

吉田 隆太

 

【追伸】

想いを戦略に落としていくためには、どのような方法があるのか、その具体的手順を示したセミナーを開催しております。

 

「想い」を実現するために、次の新しい売上をつくりたいと考えている方、10年300社以上をコンサルティングで培ってきた、その独自ノウハウをお伝えしておりますので、9月セミナーはキャンセル待ちとなっておりますが、10月開催のセミナーへご参加ください。                             

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