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COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第66話 社長になったらやるべきこと


  

「ご無沙汰しております。その後、カテゴリーキラー大成功しております。さすがです・・・。次々と採用している現場があり、かなりの強烈なインパクトを業界に与えております。来期に向けて最高のスタートをきれそうです。」

当社のコンサルティングを受けた経営者から、年末(先月)に頂いた嬉しいメールでのご報告でした。

 

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。


 

こちらの会社は、昨年当社のコンサルティングを受けられて、建設業界向けのカテゴリーキラー商品づくりに挑戦しました。

 建設業という特殊な業界であっても、市場に適合させる「戦略」を立てる手順は、一般向けの市場と大きく変わりません。

当社のカテゴリーキラーづくりコンサルティングは、基本は全12回指導となっており、概ね半年~1年かけて戦略を構築していきます。

当社から出される課題をひとつずつ丁寧にこなして頂いて、仮説検証を繰り返してプランニングをしていきます。

 

このやり取りの過程で、どれだけ情熱をこめて頂けるかで成果は大きく変わってきます。

これまで12年以上にわたって、300社を超える企業の指導を行っていますが、毎回の課題を消化していくプロセスで、そこにかける情熱、エネルギー量がそのまま成果につながっていると感じます。

 

 冒頭の嬉しいご報告をいただいた企業も社長自らが、「想い」を形にすべく一生懸命に課題に取り組まれていました。そして、コンサルティングを終了して、半年ほど経過してご報告いただいたものです。必ずやりきって、成果を出すということを、他人事ではなく、自分事としてしっかりと認識して、即実践に移して成果を手にしたのです。

 

もちろん、まだカテゴリーキラーを市場に送り出したばかりですから、これから苦労されることも多いかもしれません。しかし、しっかりと時間をかけて、市場を俯瞰して「戦略」をつくっていること、そして何よりもぶれない強い「想い」をお持ちですから、これからどんどん市場開拓して成長されていくと思います。

(同社の詳しい取り組み内容については、近々、インタビューレポートでお伝えしたいと思います。)

 

思い返せば、昨年度も様々な業種業界のカテゴリーキラーづくりをお手伝いさせて頂きました。

一般消費者向けでは、ギフト、雑貨、食品、玩具などの商品や、住宅系サービス、店舗系サービス業、ライフイベント系サービスなど。法人向けでは、IT系サービス、音楽関連、教材関連、農業関連、部品・資材関連など多くの会社からコンサルティング依頼がございました。一見同じような業界でも、会社毎の「想い」と「強み」は、本当に様々ですから、その会社にあった長期で戦っていける戦略づくりを指導させて頂いております。

 

 コンサルティング活動で、最近、増えているなぁと感じるのは、世代交代をされた社長からのご依頼です。世代交代をされた直後の経営者もいらっしゃれば、社長に就任されて2~3年経過されてから、ご相談にいらっしゃるケースもあります。

 

 世代交代をされた経営者の大きな課題は、「会社の進むべき方向性」を決めるということです。社長を交代されても、実際のところ会長の影響力が強くて、あまり新社長のカラーを出せないケースもありますが、そのようなケースを除くと、多くの新社長がかかえる最初の大きな課題は、この「会社の進むべき方向性」を決めるということになると思います。

 

 「会社の進むべき方向性」を決めるという大きな課題を眠らせておくと大変なことになります。

会社は組織(人)で動いていますから、それを束ねるものがないとすれば、少しずつ、社員の意識が違う方向に向き、最初は気づきませんが、数年するとその開きが大きなものになってしまい、収集がつかなくなってしまいます。

 自社の商品・サービスが売れて、しっかりと給料もボーナスも出せているうちは、それほど大きな問題になることも少ないかもしれませんが、主力の商品やサービスが売れなくなってきたり、長期的に売上の停滞感があったりすると、徐々に悪影響がでてきます。

 

そのような状況で何も対策をせずに放置しておけば、一気に売上が落ち込んでしまう可能性があることはこれまでも何度もコラムで訴えてきました。強い競合商品・サービスができて、市場シェアを奪われたり、大口の顧客を失注したりという事態に見舞われてしまう会社も少なくありません。

長期間にわたって、売上を維持拡大している優良企業は、「組織」と「戦略」の両面から、毎年次の打ち手を考え、そして着実に実行しているのです。

 

 

企業が元気になるも、衰退するも、売上次第です。

この売上を支えているのがまぎれもなく、自社の商品・サービスです。ですから、自社の商品・サービスは、企業の生命線と言えます。

こんな当たり前のことですが、社長が示す「会社の進むべき方向性」の中に、しっかりと市場に向き合った「戦略」を描けている会社は実はとても少ないです。

 

ご相談を頂くなかで、経営計画書を読ませていただくことも多いですが、理念や行動指針、そして数値目標などは書かれているものの、自社は市場でどう戦っていくのか?という一番大切な点に関して、あまりにもロジックに欠けるものが多いのです。

それで、「会社の進むべき方向性」が示されているかといえば、社員に理解してもらうことは難しいでしょう。

 

特に新しい社長は、社長としての実績は無いわけですから、社員の中にはお手並み拝見といったムードで構えている人もいます。

そういった社員を説得して動かしていくために必要なことは、まずは戦略的な視点で“論理的に説明する”ということが問われます。

つまり、自らのこうしていきたいという強い「想い」を示したうえで、現在の市場を冷静に俯瞰したときに、どう戦っていくか?勝ち続けていくための具体的な商品・サービスは何か?なぜ、その商品・サービスで勝てるか?という柱になる「戦略」をしっかりと、方針書に落とし込んで説明する必要があります。

もちろん、その時点での「戦略」はあくまで仮説ですから、絶対ということは言えませんが、説明を聞いた社員が、理解できて、将来に希望をもって、ワクワクする。そういったレベルの方針を打ち出すことが大切です。

そのためには、まずは、社長ご自身が納得できる、そして将来に期待できるレベルの「戦略」を徹底的に考え抜いて、必死に作りこむ必要があります。

 

昨年末は、冒頭のコメントを頂いた企業のほかに、当社の指導を活かして、カテゴリーキラーを生み出して躍進している企業(金型を中心とした受託メーカー)から嬉しいお知らせがありました。

そのお知らせとは、同社のカテゴリーキラー商品が、経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省が選ぶ「日本ものづくり大賞」で優秀賞を受賞したというものです。社長自らが、生み出したカテゴリーキラーです。(当社ホームページのトピックスで紹介しています)

同社は、8年前に経営者が世代交代された際に、当社の指導を受けられた会社ですが、ぶれない「想い」で市場創造に挑戦し続けて、業績を上げ躍進しています。その8年前のベースとなったものが、「会社の進むべき方向性」を明確に示した方針書だったのです。

その方針書は、新社長になったタイミングで、社員を巻き込んで徹底的に議論して作り上げたものです。

 

現在コンサルティングを進行中の企業の中にも、現場の社員を巻き込んで、社長と社員が一緒に戦略づくりをしているプロジェクトが複数あります。また、社長がひとりで作りこんで、それを現場に落とし込むというプロジェクトもあります。

「戦略」づくりは、その会社にあったやり方で進めればよいと思います。大切なことは、繰り返しになりますが、社長がビジョンに向かって真剣に、そしてワクワク挑戦することだと思います。そして、その内容を戦略的な視点で“論理的に説明する”ことで、そのワクワク感が、前向きな社員から、組織全体へと広がっていきます。

 

あなたの会社の方針書は、社員がワクワクしますか?

 

 

株式会社ミスターマーケティング

代表コンサルタント

村松 勝

 

 

【追伸】

当社のホームページでは、「お悩み解決事例」を多数公開しています。いずれの事例も、「戦略」をしっかりと方針書に落とし込んで、戦略的にカテゴリーキラーを生み出した事例となります。様々な業種の事例を公開していますので、参考になりそうな企業があれば、ぜひお読みください。

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