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COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第72話 それでもあきらめない経営


  

「毎日直販で注文が殺到していて、生産が追いつかずまだ伸びていく感じです。カテゴリーキラーのご指導ありがとうございました。」

当社のコンサルティングを受けられた経営者からのご報告でした。

 

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。


 

こちらの会社は、老舗の雑貨メーカーです。

昨年より、新商品開発をテーマとして、社長お1人で個別コンサルティングを受けられました。

個別コンサルティングは、プロジェクトチームをつくり、複数名でご参加されるケースが多いのですが、こちらの会社は、社長1人で来られました。そして、毎回出される課題をしっかりと準備して頂きました。

新商品開発をテーマとした際の市場調査はとても慎重に進める必要がありますが、それも社長は担当に任せきりにしませんでした。ご自身でグループインタビューを行ったり、個別にヒアリングを重ねたりして、毎回の課題を情熱的に、そして丁寧にやって頂きました。

 

コンサルティングを受けられる企業の中には、まれに課題にあまり時間をかけていないケースもあり、少し残念な思いをすることもあるのですが、今回は良いプランができるだろうと思っていました。

 

そして、昨年の後半に、コンサルティングのアウトプットとして、カテゴリーブランド戦略方針書が完成しました。当社の指導を受けた企業は、このカテゴリーブランド戦略方針書に従って、戦略を実行していくことになります。

カテゴリーブランド戦略方針書には、同業他社がなかなか入り込めない、自社独自の市場戦略が描かれています。

 

同社は、カテゴリーブランド戦略方針書ができると、いちはやく実行に移していきました。新商品のサンプル手配、パッケージデザインやパンフレットなども準備をどんどん進められて、新商品を発売する準備をしていました。

そして、新商品を発売することをプレスリリースやネットなどで告知していったところ、発売前からどんどんと予約注文が入りました。これまでに経験したことがない反響でした。

 

さらに、その直後このコロナの問題が発生しました。しかし、同社にとってはそれが、さらなる追い風になりました。なんと、その商品は、ウィルスの感染拡大を防止する役割を担える商品だったのです。現在は、自社の直販サイトで生産が追い付かないほど売れています。

 

実は、同時期にこのような話が、他にもありました。そちらの会社も雑貨メーカーですが、コンサルティングを受けられた後に、今回のコロナの問題が発生しました。

経営者は、厳しくなる状況を覚悟していたのですが、社員さんからのアイデアで、感染拡大を防ぐマスク関連のアイデア商品を生み出したのです。

そのアイデア商品は、ネーミングもすばらしく、人から人へ伝えたくなる、そんな商品でした。プレスリリース後に、SNSで一気に拡散され、対応しきれないほどの注文が殺到しています。

厳しい状況で手をこまねいているのではなく、この状況で何か世間にお役立てることはないか、そういう前向きで真摯な経営者の想いが、ピンチをチャンスに変えているという感じがします。

 

上記の2社は、コロナの問題が起きる1年も前から、自社の今後の戦略をどうするか、ということを真剣に考え、そしてカテゴリーキラーづくりに挑戦していたのです。

 

コロナの問題は、誰も予想できなかったことではありますが、ここでお伝えしたいことは、常にチャンスを手にする会社は、平常時から先手を打ち、次の「準備」をしているということです。

 

そして、先手を打った「準備」ということで、もう1社食品メーカーの例をご紹介したいと思います。

 

同社の営業チームは、新規開拓が不得意でした。その点をなんとか改善して新規開拓ができる営業チームをつくりたいという社長の強い想いがあり、数年間当社の指導を繰り返し受けています。

そして、ここ半年ぐらいは、個々の営業担当者が目覚ましく成長して、新規開拓ができるチームに生まれ変わってきていました。

もちろん、個別の能力差はありますが、毎月繰り返し指導を受けることで、少しずつ全員が明らかにレベルアップしてきたのです。

 

ここには、同社の社長が立てた大きな仮説がありました。その仮説とは、「人は、くり返し指導を受けることでしか成長しない、だから、3年は最低指導を受けたい」というものでした。

つまり、繰り返し指導を受けることで、新規開拓に強い営業チームを作れるという仮説です。現在は4年目です。見事にその仮説がカタチになり、芽を出しているのです。

指導を受けている営業担当者の中には、驚くほど新規開拓が上手になり、どんどん新しい取引先を開拓している方もいます。

そんな中で、今回のコロナ問題が起きました。

 

世間の経済はガタガタになっています。もちろん、同社も例外なく売上は厳しい状況になりつつあります。しかし、新規開拓ができる営業チームに生まれ変わった同社の社長は、すぐに営業チームに指示を出しました。

「売上は追わなくていい。こんな経済環境では既存客の売上は期待できない、そのかわり、新規の販路開拓に力を入れよ」

というものでした。

社長は、コロナの問題が落ち着いた先のことを考えて、一気に販路を拡大し、巻き返すお考えです。この指示は、時間とお金をかけて、新規開拓ができるチームづくりをしていなければ、出せない指示です。

 

当社には、このように先手を打った「準備」をしようと、前向きな経営者が全国からコンサルティングの相談に来られます。

 

先手を打った「準備」とは、会社によってさまざまです。どんなニーズでコンサルティングを受けに来ているのか、いくつかご紹介したいと思います。

 

「受託の事業を長年おこなってきて、それなりの規模まで発展したが、業界的に利益が出ない構造になってきている。次の一手として、利益がとれる自社商品を売り出したいので指導してほしい」(紙加工メーカー)

 

「特定業界向けに部品を提供しているが、この業界も競合が増えてしまい厳しくなってきた。今の技術を活かして、他の業界も攻めたいので戦略づくりを指導してほしい」(特殊部品メーカー)

 

「うちは業務用の食材を製造しているが、一般家庭向けの商品開発にも挑戦したく、カテゴリーキラーの指導をしてほしい」(食品メーカー)

 

「数年前に、デザインが得意な会社にブランディングをお願いしたが、うまくいっていない。基礎の戦略設計ができていないことが問題だと思う。自社独自の市場を見出したく、戦略づくりの指導をしてほしい」(衛生関連サービス)

 

「わが社を必要としている企業は、まだまだ世の中にたくさんあると思う。自社の事業そのものをカテゴリーキラーに変えて、新規取引先を増やしていきたい」(特殊加工サービス)

 

「これまでは、自分の勘だけを頼りに商品開発をしてきた。プロの考え方、戦略の組み立て方を習得して、ヒット商品を生み出せる会社になりたい」(家電メーカー)

 

 「新しい事業を考えていく必要があり、次の時代を担う幹部社員にプランを考えさせたい。うちの幹部社員を指導してほしい」(業務支援サービス)

 

このように、当社に来られる経営者は、自社を成長させるための仮説を持ち、それをテーマ(課題)としてコンサルティングを受けられています。

 いずれも結果を出すまでの道のりは簡単ではないですが、時間とお金をかけて、絶対にやりきるという強い想いで来られた会社はかなり高い確率で成果を出されています。

 

 今回のコロナの問題があっても経営は止められません。そして、今月も全国の経営者が、オンライン会議などの手段を使って当社のコンサルティングを受け、次なる「準備」を進めています。

 

 残念ながら、多くの会社が厳しい状況に陥ってしまうと思います。なんの準備もない会社は、立ち直れないほどの大きな打撃を受けてしまうかもしれません。

 しかし、経営は止められませんから、資金手当てなど、目の前の急場の問題を解決しながらも、落ち着いて、前向きに着々と次の「準備」をする必要があります。

 

半年、一年後には、そこで大きな差がでてしまいます。

このコラムをお読みのあなたには、しっかりと「準備」をして頂きたいと思います。

 

 

この厳しい状況で、どんな仮説を立て「準備」をしますか?

 

 

株式会社ミスターマーケティング

代表コンサルタント

村松 勝

 

 

【追伸】

当社のホームページでは、「お悩み解決事例」を多数公開しています。いずれの事例も、「戦略」をしっかりと方針書に落とし込んで、戦略的にカテゴリーキラーを生み出した事例となります。各社がどんな仮説をたて、私どもと一緒に「準備」をしてきたか、そういう視点で参考にしてみてください。

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