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限定マーケティングとは?

4月4日の日経MJの記事で、法政大学の教授である小川孔輔氏が、洋菓子メーカー「ガトーフェスタ ハラダ」の成功要因を分析し、その要因が「限定マーケティング」であるとしている。

本記事によれば、「限定マーケティング」とは、「マスマーケティング」に対峙するもので、限定数量や限定期間、限定場所、限定販路など、限定された条件の中で、プレミアム価格で販売していく手法である。

ガトーフェスタハラダの成功要因を、「限定マーケティング」ととらえ、3つの基本戦略、①マスメディアに商品を紹介しない、②社長もマスメディアに出ない、③デザインは内製化している、こととある。

「ガトーフェスタ ハラダ」はこの「限定マーケティング」という手法を取り成功しているということだが、しかしそれを表面的にとらえて、誰しもが「限定マーケティング」手法で行うことは早計である。

そもそも中堅・中小企業は、大企業のようにお金が潤沢にあるわけではない。マーケティングや生産への投資予算も限られている。

そのため仕方なく、限定した売り方に限られてきてしまう側面もあるので「限定マーケティング」を行うことは良い考えであるが、あくまでも1つのやり方として参考にし、やはりマーケティングの全体感をとらえて仮説検証していく中で、最適解を探していくしかマーケティングの成功はないと思う。

マーケティングの世界は確率を高める世界であり、唯一の絶対解はない。

「ガトーフェスタ ハラダ」のようなやり方ではなく、成長している企業もある。例えば、バルビューダという家電ベンチャーの会社だ。扇風機やトースターは、マスメディアにも頻繁に登場し、社長自らもマスメディアに登場している。その相乗効果もあり、業績も好調のようである。

予算のない中で、いかに工夫してマーケティングを行っていくか、ここに知恵を絞ることが成功につながるのではないか、と思う。