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CASE STUDY お悩み解決事例

当社のコンサルティングをご利用いただいたお客様がどのような経緯で当社へご依頼いただいたのか。当社のコンサルティングをご利用されてどのような変化があったかなど、インタビュー形式でお伺いしております。

※インタビュー記事は、お客様の特別な許可を頂いて、掲載させて頂いております。

お陰様できびしい価格競争から抜け出す経営が実現できています。・・・TV番組「ガイアの夜明け」他多数のメディアで紹介されるようになりました。(高収益体質化を実現) ー製造業のカテゴリーキラーによる受託脱却戦略ー

株式会社ニットー

代表取締役: 藤澤 秀行

未来を見据えた長期的な取り組みとして、経営にマーケティングの考えを取り入れる

ミスターマーケティングを知ったきっかけを教えてください。

藤澤社長: 我々は金型製造を主軸に50年以上にわたりものづくりを続けて来たのですが、リーマンショックが起こった後、経済がめちゃくちゃになった状態を見て、下請け製造業である自分達も、このまま何もしないでいるとまずいのではないか、何か新しいことをやらないといけないのではないか、と思っていました。
 そして、製造業には一見関係なさそうなマーケティングやブランディングが実は自分達にも必要なんじゃないか、と何となく感じ始めたのです。
 そんな時に良いタイミングで、中小企業に特化してマーケティングの指導をしているミスターマーケティングさんを、知人を介して知り興味を持ち、さっそくセミナーに参加しました。

ミスターマーケティングに指導を依頼するに至った理由は何ですか。

藤澤社長:今まではお得意先からのオーダーに対して良いモノを作れば、黙っていてもまた次の仕事を貰えるのが常でした。
 しかし、いつまでもこんな時代は続かないことは分かっていましたし、丁度、M&Aで3社を集約した時期だったことから、会社としての在り方を問われていた時でもあったのです。
 もともと金型製造を主にやっていた我が社に、同じ機械・金属加工関連の2社が加わり、いろいろなことが出来るようにはなっていたましたが、その反面、会社の特徴を外に上手く伝えきれなくなっていたのです。何でも出来る会社は、見方によれば「あの会社はコレ!」という特徴が薄れてしまうのですね。
 そのような状況の中で大きな課題は、強みである自社技術をどうやって見込み客に伝えていくか、自社の価値をどう高めていくかでした。
 また、目の前の短期事案に追われ、惰性で進んでいくのではなく、今のうちに、自社にないマーケティングノウハウを経営に取り入れて、長期的な戦略を立てるべきだと感じていたので、指導を受けることを決断しました。

強みを見える化して、発信することがブランディングの第一歩

ミスターマーケティングからどのような指導を受けましたか。

藤澤社長:3社を統合して、特徴が薄れて見える会社を市場でどう差別化していくのか、ブランディングしていくか、新商品はどんなものを作ればいいのかなど、課題は沢山ありました。そこで、まずは、それらの大基礎となるマーケティングの本質を指導して頂きました。
 世のマーケティング本や一般的な勉強会では、おおむね小難しく断片的にしか伝えられないものを、段階分けして易しく紐解いて、マーケティングの全体感を教えて頂きました。
 これから何を着手するにしても、この大基礎であるマーケティング視点を自分の物に出来たことがとても大きかったですね。
 その上で、自社が市場の中でどこにポジショニングすれば最も強みを活かせるか。それをいかにしてターゲットに伝えていくか。その後の集客をどうやって効率化していくのか。戦略づくりにも段取りがあって、順を踏みながら具体的に丁寧な手法を指導して頂きました。
 今ではすらすらと簡単に話せますけど、その当時はマーケティングの考え方の中で、 自分達がどの段階に居て、何をやればいいのかも全然わからずにいたので、思い出すとかなり恐ろしい状態にあったと思います。まるで航海マップのない船出同然でしたから。

指導を通じてこの考え方を学んだのは7年程前ですが、今に至るまで事あるごとに思い返し、そのフレームワークを事業や商品開発に当てはめながら実践しています。
 何事も基本がとても重要ですが、今後5年10年と成功確率を上げていくための、戦略づくりの「型」を注入して頂いた感じですね。

指導を受けての具体的な取り組みを教えて下さい。

藤澤社長:指導を受ける中で強みの整理をしていくと、当社の差別化のポイントには大きく3つあることが分かったのです。
 1つ目が幅広いモノづくり。2つ目が一貫生産可能な体制。3つ目が一貫生産によるスピード感です。この3つは、実は先のM&Aで3社が集約したことによって可能になった新たな強みでした。これに元来自信を持っていた技術力をベースにして、会社の新たな方向感を定めることにしました。
 ものづくりの市場も、加速するニーズの変化に対応するために、開発から量産までを一貫生産でスピード化する動きが出始めていて、我々はその先陣を切っていった感じでした。
 そこで、会社の方向感を表すようなコーポレートメッセージを定義しました。それが、

 

「アイデアと技術力のものづくりパートナー」です。

 

発注先から言われたことを、その通りにこなすだけの下請け製造を超越して、長年培ってきた技術力と、市場を見据えた発想で、アグレッシブにものづくりに取り組む会社であると、定めました。
 これは、顧客へのメッセージであり、また3社集約でまとまり切れていない組織を方向付けるメッセージでもありました。自社をブランディングしていくための中核となるメッセージで、ミスターマーケティングさんの指導では、とても重要視しているところです。
このメッセージの開発は、先代から受け付いで社長になった私の、最初の大きな仕事 だったと思います。

そして、会社の新たな定義付けに合わせて、会社のロゴマークなどCI(コーポレートアイデンティティー)の開発と、ホームページをリニューアルしました。
 今までのホームページは、会社案内の電子版みたいなものでしたが、定義づけたコーポレートメッセージを全面に打ち出し、ものづくりで技術的課題を抱える方々の受け入れ態勢を強く表現していきました。
 さらにブランディングを目的に、会社の新たなロゴマークやイメージカラーで、がらりと見た目のイメージチェンジもしました。もちろん、SEO対策などの集客に関する技術面も強化していきました。

会社の強みを整理して軸を作り、会社自体をブランディングするための表現を高め、最後に集客の効率化に意識を向けて行く。指導頂いたマーケティングの「型」を、まさに実践した感じです。
 すると、今までの馴染みのお客さんでも、「おたく、こんなこと出来たの!?早く言ってよ。だったらこっちもお願いするよ」と、言ってくださる方が意外と多いことに驚きました。   指導を受けるまで、いかに自社のことを顧客に伝えられていなかったかを思い知らされましたね。

更なる攻め手で、自社オリジナル商品の開発に着手
会社の価値を徐々に高め、7年で3つの商品開発を実現

 藤澤社長:会社のブランディングを進めていく中で、ありがたいことに受託の仕事は増えていったのですが、それはあくまでもクライアントの製品なので、自社のPR活動にはなかなかつながりませんでした。
 そこで、さらに自社の価値を高めてブランディングしていくために、自社のオリジナル商品を作ろうと決意しました。
 その商品での売上づくりももちろんのことながら、自社の宣伝素材が欲しかったのです。
そして、最初に開発したのが、スマートフォンのカバーでした。「トリックカバー」といって、ヌンチャクみたいにカチャカチャとトリッキーに開閉できるものなのですが、 自社のオリジナル商品を作るときのモットーは、「自分たちがやっていて面白い、クスッと笑える、自分たちが作りたいものを作る」です。
 そのほうが、自由な発想で楽しみながら取り組めますからね。ものづくりは、本来楽しいものなのですよ。

7年間で自社のオリジナル商品を3つ世に送り出しましたが、商品開発においても、私が陣頭指揮をとって、企画から量産、販売方法に至るまで、ミスターマーケティングさんの指導で得られた基本フレームワークに沿って行いました。
 期間だけ捉えると少し長く思えるかもしれませんが、「トリックカバー」から始まり、第2弾の「くるみる」(スマホで物を360度撮影可能な小型装置)、そして今から本格的に市場投入を始める第3弾の商品まで、効果検証を繰り返して、ノウハウを蓄積していきました。

 要は、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の4段階を繰り返すことによって、PDCAサイクルを回し、自社ブランドの商品開発における業務を継続的に改善してきたのです。

 おかげさまで第1弾の「トリックカバー」は、世界43ヶ国から累計4万台の注文があり、第2弾の商品には根強いファンが付いています。

そして、今から本格的に市場投入を開始する、自社ブランド商品第3弾の「アルケリス」には、過去の2つの商品開発の経験が大きく活かされています。
 この「アルケリス」とは、内視鏡手術などで10時間以上立ちっぱなしの医師の下半身をサポートする医療向けの器具で、歩くことが出来る椅子です。
だから「アルケリス」。
 第1弾、第2弾の商品も、人気はあったのですが、商品名自体が覚えにくく、通称や愛称で呼ばれたりしていましたから、まずはそこを反省して、ターゲットである医師に伝わり易いように、また、世の中の人がすぐに用途を想起でき、人に話したくなるようなネーミングを開発しました。

 

  《ウェアラブルチェア「アルケリス」のパンフレット》


 

そして、この第3弾商品で、強く意識したのは、やはりブランディングです。
 以前、会社のブランディングで受託の仕事が増えていったので、同じように、教えてもらったノウハウを一つひとつ応用して実行していきました。
 ネーミング、タグライン、ロゴマーク、それから、パンフレット、ホームページなど、商品そのものを魅力的に表現することを徹底していきました。
商品自体も若手ながら実力のあるプロダクトデザイナーに依頼して、格好良いフォルムにもこだわりました。
 医療器具は武骨なものが多いのですが、機能を突き詰めていったら、このようにシンプルで近未来的な様相になっていったのです。
 実はこの「アルケリス」は2015年あたりから開発して、少しずつメディア露出をしていきました。
 市場ニーズの様子を観察しながら、徐々に機能を高めていき、このたび満を持してリリースしました。PR対策としての発売記者会見も開きました。

 

《「アルケリス」のロゴマーク》

ミスターマーケティングの指導を受けて、どのような効果がありましたか。

藤澤社長:この「アルケリス」、現在はテスト期間として、希望される医師にデモ使用をして頂いておりますが、稼働する10台が5ヶ月先まで予約でいっぱいの状態です。
 医療業界の販路は独特で、指定代理店を通して売ることになるのですが、PDCAサイクルを繰り返して商品開発の質を高めていったおかげで、業界でも指折りの販売代理店2社と契約がすでに出来ています。
 もちろん商品自体には自信があるのですが、ブランディング視点で取り組んだ結果の、伝え方や伝わり方の効果に本当に驚いています。
 
 今期では、医療現場への市場投入が見込めているのですが、今後は、立って仕事をするいろんな業界に拡張することも視野に入れています。
 特に製造現場などでは、医療業界以上に大きな市場があると感じているのですが、実際に工場を持った大手企業からの問い合わせを頂いています。
 ですので、今後の展開を見据えて、特許や商標は取得済ですし、実は、安全対策と模倣防止のために今、JIS規格を経済産業省のサポートを受けながら作っているところです。
 長期戦略にはなりますが、フレームワークの活用とPDCAを繰り返した結果、受託商品ではない売上の柱づくりとして、自社オリジナル商品としての立派な「カテゴリーキラー商品」が育ちつつあります。

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。

 

《メディアからの注目度の高さから取材が殺到》

 

 左:ガイヤの夜明け 
  右:藤澤社長と、アルケリスを実際に履いて日本のものづくりについて語る石破大臣

 

課題解決の糸口を求めた見込み客から、毎日問い合わせが来るようになる。

最終的な結果はいかがでしたか?

藤澤社長:「アルケリス」については、今期中に 100台の受注が見込めています。
 もちろん、このオリジナル商品が世に出て売上を作ることも大切なのですが、第1弾、2弾、3弾と、3段式ロケットのように開発をしながら、当初の目論見通りオリジナル商品で、自社の価値を高めて、会社をブランディング出来てきていることが喜ばしいです。

 その会社ブランディングが徐々に効いて、ホームページをリニューアルして、コーポレートメッセージを打ち立てた後には、月に1件位だった問い合わせが少しずつに増え続け、今では毎日問い合わせが来るようになりました。
 しかも、以前は当て馬のような相見積もりの依頼が多かったのですが、今は、ものづくりにおける課題解決の糸口を求めてくる方がほとんどです。
 問い合わせの質も大きく変わりました。そして、その中でも2~3割は受注するようになっています。
 自社のブランディングを進めるために、自分が求めるお客様用に会社の見え方を作り替え、PR素材としての自社オリジナル商品の開発を通して、長期戦略で積み重ねて来た結果です。
 そのおかけで、見込み客の集客をとても効率化できたと感じていますし、ありがたいことに、指導を受ける前と比べて、売上が1.3倍以上になりました。

経営をしていれば、もちろん山あり谷ありですが、その都度トライ&エラーで、しっかりとPDCAを回しながら着実に前に進めていると実感しています。
 そして、このまま「カテゴリーキラー商品」づくりを重ねていけば、自社のオリジナル商品の割合もグッと上がっていくはずです。そうすることで、経営的には、利益率があがっていくことはもちろんですが、理念に基づいた自社らしいものづくりを行えることが何より嬉しいです。

指導を受けて良かった点をお聞かせください。

藤澤社長:その当時指導してもらったことが、今でも使える点です。
ベース、フレームワークがしっかりしていますから、会社、事業、商品など、時代が変わってもそれぞれに活かせると思います。
 戦略を立てる際には都度思い出して、ご指導いただいたフレームワークに沿って行うことで、今でも着実なステップが踏めています。

ミスターマーケティングさんの指導がなければ、今がなかったと思います。本当に感謝しています。

 従業員一同、ものづくりへの情熱も維持できており、同地域のものづくり企業の仲間たちで「ヨコハマメーカーズビレッジ」というものを立ち上げました。
 ジャパンブランドや横浜のものづくりを世界に発信し、海外から改めて日本に向けて、日本のものづくりの素晴らしい技術を認識させようという逆輸入型のプロジェクトです。
 そのプロジェクトでは、イタリアのものづくりの祭典「ミラノサローネ」にも3年連続で出展中です。
 このことも会社の更なるブランディングに大きく貢献していると感じます。
危機的状況に陥っていた時の会社の方向付けから始まって、今では様々な広がりが出てきました。本当にありがとうございます。

最後に、ミスターマーケティングに今後期待することや要望があれば教えてください。

藤澤社長: ものづくりも何でも基礎が大切です。ですけど、人は忘れがち。ですからまた新たな形で指導をお願いしたいと思っています。
 今、当時と同じ指導を受けても、また捉え方が違うはずです。
 指導をもとに実践してきたこの数年間の戦略で、着実に結果を出せていることが証明をしているように、これから向かう未来を見越した、また新しい戦略づくりが絶対に必要だと感じています。

また、我々と同じ中小企業の多くは、今もなお状況が厳しく、目の前の業務にだけ目を奪われがちです。
 しかしながら、自らの市場を見渡すと必ず独自性の出せる立ち位置があるはずです。
 それを自らのものにするためには、戦略的な視点を持ち、5年10年先を見据えながら長期的に取り組む必要がありますから、ぜひ我々以外の事業者の助けにもなってもらいたいです。
 日本のものづくり企業を始め、頑張っているけどアクセルを踏み切れない企業をぜひ押し上げてください。

 

 

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