ペンと手帳
COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第28話 決断を先延ばしにして失うモノとは?


 

「おかげさまで、成果が出ました。

 しかし、言われたときに、もっと早くやっておけばよかったです。」

 

先日、当社のあるクライアントから言われた言葉です。

 

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。


 

経営者は、常に決断が迫られる仕事です。

やるべきかやらないべきか、投資すべきか投資しないべきか、やめるべきか続けるべきか、小さなことから大きなことまで、何かしらの決断を日々抱えています。特にお金や時間を投資する意思決定は、その大小に関わらず決断には慎重にならざるを得ない場合があります。

もちろん経営者に限らず、人生とは決断の連続です。お昼に何を食べるのか、という日常的なことから始まって、仕事、結婚相手、住宅購入など、それこそ人生を決めてしまうような決断をしなければいけないときも少なからずあります。

ところで、何かを決断するときに、その決断するまでの時間の長さに比例して、その決断結果に良い影響を与えるのか、ということに関しては、いかがでしょうか?つまり、決断までに時間をかければかけるほど、熟考すればするほど、その決断は、よりよい結果を導き出せるのでしょうか?

私ごとですが、以前、ロボット掃除機ルンバを買うのに、ずいぶんと時間をかけて悩んだ時期がありました。今の価格はわかりませんが、購入当時は、普通の掃除機に比べると、それほど安い買い物ではなく、その当時、使用していた掃除機も問題なく動いていたので、掃除をすること自体に、すぐに困っていたわけではありませんでした。

しかし、すでに使っている方の意見などを聞くにつれ、非常に便利な掃除機だということを改めて認識し購入に至りました。

いざ使ってみると、それは便利なこと便利なこと。

出かけている間にルンバを起動させると、その間にずいぶんとキレイになり、いちいち(普通の)掃除機をかけなければ、という日常のプレッシャーや面倒くささを感じずに、掃除できるようになりました。

「なんだ、結局買おうと思っているなら、悩んでいないで早く買っておけばよかった」と思ったものでした。

そんな買い物経験が、これまでいくつかありました。

意外と、欲しい、買いたい、と直感的に思ったものって、結局、買ってしまうことが多いんですよね。それは、何かしら必要性を、どこかで感じているからなのかもしれません。

もちろん、少し冷静になって考えてみることも大切です。少し時間が空くと、それほど欲しくなかった、ということもあるからです。ただ比較的、欲しいな買いたいな、という時間が長く続くものは、やっぱり自分は欲しいんだ、と自覚し、そうであれば、懐と相談することはあるにせよ、いずれ購入することが多いものです。

一方で経営に関して言えば、そんな簡単ではないと思う方も多いでしょう。第一に、投資金額の桁が違ってくるでしょうから、投資金額に比例して、決めるまでに時間がかかることも多いのかもしれません。

もし投資して、こけたらどうするか、失われた資金はどうするのか、成功するかどうかわからないことに手を出せるのか、そういったことに非常に慎重になることは、致し方ないことです。

例えば、ある書物には、広告投資とは札束をバンバン燃やしているようなものだ、と書かれていました。目に見えるモノへの投資ならいざ知らず、形に残らないコトへの投資は、結果が伴わなければ、やるせなさを感じるものです。

しかし、その札束を燃やせる勇気がなければ、例えば、広告においては新規の顧客獲得もできないということは、言わずもがな、でしょう。その瞬間は、お金を失わなくて済むのですが、長期的には既存顧客が減り、いずれジリ貧になることは、明らかです。

または、今の開発した商品が売れなくて困っていたときに、それに対して、ブランディングをする、販路開拓を行う、これらのことも、一つの投資でしょう。しかし、売れないまま、何も手を打たなければ、待っていても売れるようになるわけではありません。

人材獲得や人材育成であっても、それは将来への投資です。例えば、新卒採用することは、一人前になるまでのずいぶんと気の長い教育投資が必要です。もちろん中途採用で即戦力の人材獲得ができることに超したことはありませんが、なかなかそのような優秀な人材は見当たらないか、はたまた、それなりの高給を支払って雇う必要があります。それも、中には雇って失敗だった、無駄金を使ったということも、あるでしょう。しかし、人材獲得や人材育成に投資しなければ、いずれ会社の組織力が衰えていくことは、長期的に見れば当たり前のことです。

さらに言えば、投資の必要性もさることながら、投資の決断を先延ばしにしてしまうことで、失われるものもあるのではないでしょうか。

それは大きく分けて2つあります。

1つは、早く得られたかもしれないという対価です。

冒頭の経営者も、「おかげさまで、成果が出ました。しかし、言われたときに、もっと早くやっておけばよかったです。」と言われたように、ある施策を実行することを先送りにし
てしまった結果、早く得られたかもしれない対価も先送りになりました。

2つめは、決断するまでの時間の中で発生するコストです。

コストの中で、一番大きいものは、その間に発生している固定費です。何もしなくても、人件費や家賃などの固定費は毎月出ていきます。ただ空気を吸っているだけでも、お金は失われていくのです。

決断を先延ばしにしてしまう理由が、思ったような対価が得られそうにないから、ということであれば、やらない決断をすべきですが、やるやらない決断を先延ばしにしてしまうことは、意外と決断することが億劫であったり、面倒であったり、決めることへの責任回避であったり、今決めたくないという惰性なのかもしれません。

なかなか追い込まなければ決断できない、ということもあるでしょう。しかし、それからでは、投資できる余力がなくなってしまう場合が往々にしております。

一方で、優秀な経営者は、ビジョンや目標を掲げて自らあえて追い込んで決断しています。むしろビジョンや目標が明確であるからこそ、その投資が必要かどうか、ということもわかり、早い決断ができるのです。そして、今、投資をすることが、未来の果実を生むことにつながる、ということを信じて行動することで、人よりも大きな成果を早く上げることができるのです。

あなたは、経営するなかで、今、決断することを先延ばしにしてしまっていることはないでしょうか?

株式会社ミスターマーケティング
代表コンサルタント
吉田 隆太

【追伸】
 今回お伝えした「決断をする」ことによって、成功につながった事例を豊富に紹介した書籍をアマゾンなどで販売しております。

大きな売上げを上げていくためのカテゴリーキラーの作り方や、戦略作りの基本を学びたい経営者に向けて執筆しました。

書籍の詳細は、

書籍サイトへリンク