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ライブで魅せるランドセル販売の取り組み。

カーネーションと赤いリボン

5月4日の日経MJ。

第一面には、ランドセル製造販売メーカーの鞄工房山本の、ランドセルが人気を博している、という記事が出ていた。

人気の秘密は、職人が手作りしている様子を工場で直接見れるというライブ感が購入を促しているというのだ。

値段も、5万円から20万円と決して安くない値段であるのにも関わらず、今は三世代消費と言われるように、一生に一度の購入に、高額でも財布の紐が緩むという。

また昔は下請けメーカーだったが、直販に乗り出し、そのことも、顔の見えるメーカーとして購入への安心や信頼につながっているという。

顔が見える、ということは、ブランディングにとって、重要なひとつの要素である。

野菜などは、それらの取り組みはすでに行われてきているが、工場などでの製品に関しては、まだまだ顔の見える領域までは進んでいるケースは少ない。もちろん関わる人が多いということも、その難しさを助長しているのだろうけども、それでも作り手の想いが感じられるか、ということは大事である。

アメリカでの食品や健康食品、化粧品などのブランドは、今、ベンチャービジネスとして脚光を浴びているが、いずれも作り手の想いや開発ストーリーが語られ、ブランディングにとって、とても重要であると考えられている。

あと、鞄工房山本のライブの取り組みに関する私見をもう一つ。

日常的に購入される最寄品に対して、家具や衣料などの買回品は、よく検討されて購入されるものだが、人がそれらを買おうと思う場合、買う行為のみならず、買うまでのプロセスを割合楽しむ場合が多い。

ネットなどでサッとか買うのも手だが、購入するまでを一つの楽しみのイベントとして捉えるのだ。

よって、鞄工房山本の場合でも、そのようなイベント化することによって、購入までのプロセスを味わえる。イベント消費というものが、モノではないコトとして家族に対する差別化された価値として、競合他社との違いを生むこともあるのだろう。