ペンと手帳
COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第27話 1,000億円マーケットを創る経営者の思考法


 

「これから、世界一のお店をつくろうと思います。」

先日、当社セミナーに参加された70代後半のある経営者がおっしゃっていた内容です。

 

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。


 

その経営者は、ご自身で1,000億円に迫る、一大マーケットをつくられた、ビジネス界では有名な経営者です。

当社の書籍を読まれて、ご興味を持たれ、セミナーにご参加頂いたのですが、まさか、80歳を目の前にして、世界一を本気で目指す事業を志していらっしゃるとは驚きました。

 

その世界一のお店のお話をされているときは、本当にわくわくされている感じで、未来へ向かって心から望んでいる、強い想いが伝わってきました。

若手のベンチャー経営者の発言ではなく、既に大きな市場を創られてきた方ですから、言葉に重みがあるだけでなく、お年に関係なく、気迫、力強さを感じました。

 

以前、年商数千億円企業の飲料メーカーの創業者と面談させていただいた時も、その方のお話は、次の大きなビジョンを持ち、楽しそうに、そして力強く語られていました。そのときと同じ印象を受けました。

そのような方の共通点は、どうすれば、次のビジョンが達成できるかという至ってシンプルな仮説があり、そこに向かって課題を乗り越えていけば、必ず達成できるという確信、ゆるぎない想い、を持っていることです。

売上げ数千億円規模の企業の創業者は、そうやって、ひとつひとつのビジョンを力強く形にしていき、積み重ねで、大きな市場を作り上げています。

 

 売上げ規模に関係なく、しっかりと業績を上げている経営者の特徴は、現状に満足することなく、常に次の新しい展開、ビジョンを描いて挑戦を繰り返しています。お会いしてお話をしていると、わくわく感が伝わってきます。

 

そのような経営者にとっては、新しいことに挑戦することは、当たり前のことだと思いますが、世の中には、次の展開を描く必要性をあまり感じていない経営者も多いものです。

それは、安定した取引先があり、当面売上げの心配がない企業です。現状に安住し、新しい挑戦をするという習慣が薄れてしまっています。

もちろん、頭では、次の打ち手を打っていかなければならない、とわかっているものの、なかなか本気で行動するまでのモチベーションが持てないのです。

 

 しかし、現状維持の守りだけで、攻めがない企業が生き残っていける時代ではありません。理由は、自社は変わらなくても、お客様のニーズや競合環境が変化するからです。

お客様のニーズや競合環境の変化というのは、外部要因であり、自社ではコントロールできません。自社が適合していくしかないのです。

往々にして、そのような環境変化は、少しの予兆はあるものの、来るときは、一気にやってきます。自社商品を上回る、優れた商品が現れたり、自社の代替えになる新しいジャンルの商品・サービスが現れたり、競合企業に大口の顧客を奪われたりというケースはよく耳にします。

ですから、少しでも余裕があるときに、次の準備をしておく必要があります。厳しくなってからでは、資金も減り、打てる選択肢、できることが限られてしまうのです。

 

先に紹介したような一代で大きな市場を創られた70代、80代の経営者は、何十年と経営されていますから、長年の経験で、常に攻めと守りのバランスを保って経営されています。現状に安住できないということを前提に経営をされています。

そして、やると決めた後の行動は早く、戦略は慎重に作り込み、そして粘り強く課題をクリアしていく。そのような攻めの姿勢を崩しません。おそらくこれまでも、そしてこれからも、生涯そのような生き方をされていくのではないでしょうか。

 

 逆に、うまくいかない企業は、現状に安住してきた結果として、お客様のニーズや競合などの市場環境が変わり、売上げが下降をはじめ、資金が枯渇していき、打ち手が打てなくなっていきます。

そのように準備を怠っていた企業は、この市場環境が変わっていく節目であわてて動くのですが、その際に、戦略の作り込みが弱いと、2年、3年たっても、新しい取り組みがうまく進みません。

そのうちに、完全にお客様のニーズが変わってしまい、ついていけなくなったり、強い競合に市場を奪われたりして、急速に売上げが下降してしまいます。

もちろん、市場環境が変わっても、センス良く戦略を立てて切り抜けていく経営者もいらっしゃいます。しかし、現状に安住して、準備を怠っていた経営者の多くは、新しい取り組みで戦略をつくることに不慣れですので、緊急の事態にうまく対応できません。逆に動いた分、投資負担が大きくのしかかり、痛手を負ってしまうことがあります。

 

当社は、10年間で300社を超える企業とお付き合いをしてきました。その活動の中で、以前は、「売れなくて困っている商品をなんとかしたい」「既存事業の売上げの下降をなんとか止めたい」といったピンチに陥っている企業からの相談が多かったのですが、ここ最近は、しっかりと次の展開を視野に入れている経営者の相談が増えてきました。

 

このように、私どもは、ピンチに陥っている企業と、次の展開準備をされている企業の両方の相談を受けきました。

ピンチに陥った企業の特徴は、ピンチを脱すると、ホッと一安心して、打ち手を止めてしまう傾向にあります。これでは、また同じように危機的な状況を招いてしまいます。

例えば、当社の指導を受けて、大きく売上げに貢献できる、カテゴリーキラー商品を生み出して、躍進したところで、次の準備がないまま、もしくは、次の力強い展開プランがないまま、惰性で走ってしまい、結局数年するとじり貧になってしまうようなケースです。 

本当にもったいないと思います。

 

一方で優秀な経営者は、事業が軌道にのり、売上げが上昇している時も、市場環境が変わってしまう前に、そこに安住せず必ず次の一手、戦略プランを考えています。日頃から次の展開に向けて必要な情報収集を怠らず、自社にとって足りないことを認識し、中長期で計画的に対策を打っています。

 

そして、現状がそれほど悪くない時にこそ、次の一手に本気で取り組んでいます。ここで、現状に安住せずに、次の一手に本気で取り組めるかどうかが大きなポイントだと思います。

そして、踊り場にさしせまったような時は、次の一手がどれほど重要か理解されていますので、戦略づくりには、慎重に取り組み、力強く推進します。

 

「危機感」が大切だと言われますが、私は、「危機感」と同時に、バランスよく「わくわく感」も大切ではないかと思います。

なぜなら、先に紹介した、成功経営者は、常に「危機感」を抱えながら、それを上回る「ワクワク感」をエンジンにして走っているからです。「危機感」と「ワクワク感」のスイッチをご自身でうまく入れているのです。

 

本当に、危機的な状況に陥った時に、「ワクワク感」を持つことは難しいでしょう。しかし、事前に打ち手を用意しており、対策をしていれば、仮に会社の存続を揺るがすような緊急事態がおきても、希望を持って取り組むことができます。そのようにしっかりと準備をして、危機を脱した企業もたくさん見てきました。

少しでも余裕があるときに、次の事業展開、戦略準備が必要です。

 

あなたの会社はいかがでしょうか。

現状に追われるだけでなく、次の展開、戦略づくりに本気で取り組まれていますか?

 

 

株式会社ミスターマーケティング

代表コンサルタント

村松 勝

 

 

【追伸】

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