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COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第95話 受託企業が顧客との取引を有利にするための方法

現在、顧客から要望のあった製品を受託で製造しておりますが、今後は、自社製品もつくりたいと考えているんです」

 先日、当社にスポットコンサルティングでいらした、製造業の経営者からのご相談がありました。


 

2021年版の中小企業白書によれば、新型コロナウイルス感染症が企業間取引に与えた影響として、「製造業」で7割以上、「サービス業」、「その他」で5割以上の企業が、受注量が減少したと回答しています。

 

 

一方で、競合他社と比較した総合的な優位性の有無別に見ると、優位性を有している企業(全業種)の方が、感染症流行前後で受注量が減少したとする割合が低い傾向にある、と指摘しています。

 

 

このことから優位性を持つ企業は、このコロナ禍でも生き残れる可能性が高いことを示唆していますが、このようなデータを持ち出すまでもなく、どんな中小企業においても、競合他社よりも、優位性を持つべきことに異論を挟む経営者はいないでしょう。

 

しかしこれまでコンサルタントとして14年間、中小企業を指導してきた経験から、優位性がない(もしくは優位性があっても気づいていない、優位性に気づいているが顧客にうまく打ち出せていない)という企業に数多く出会ってきました。

 

当社では、コンサルティングを通じて、その優位性を見出し、商品や製品、サービス、事業、技術などを、顧客にとって価値のある、ひとつのカタチとして、「カテゴリーキラー」として「売れるモノ」に昇華させるお手伝いを、これまで14年間300社以上行ってきました。

 

※「カテゴリーキラー」とは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。

 

それではいったいなぜ、多くの企業が、この優位性を持つことができていないのか、その理由は大きく3つあります。

 

1つめは、経営者に「優位性をつくろうとする意識がない」ことです。

 

優位性とは、製品、サービス、事業、技術などについて、「顧客に受け入れられ、かつ競合よりも優れた違い」のことです。

 

この「意識がない」と言われると驚かれる方もいるかもしれませんが、実際に経営している中で、日々の業務に追われ、優位性をつくろうとする意識をどれだけ持てているかと言われると、なかなか難しいのではないかと思います。

 

2つめは、「優位性を持つための投資をしていない」ことです。

 

投資とは、お金をイメージする方も多いと思いますが、実はもっと大事な経営資源とは、経営者の時間です。

 

1つめの理由で、「意識」について書きましたが、どれだけの時間を割いて優位性をつくる意識で経営できているのか、がここでは問われます。

 

3つめは、経営者が「優位性を持つための手立て、方法を持っていない」ことです。

 

優位性を持つといっても、ただ闇雲に何かの開発を行えばよいわけではありません。それには会社が得意とすることをあぶり出し、徹底的な顧客理解をもとに、お役に立てる領域を見つけ出すことに注力することが大切です。

 

この優位性を持つメリットは、取引先との受注量の増加の他にも、単価を上げ、粗利益額を稼ぐことにもなります。

つまり、受託企業であっても、競合他社にはない優位性を持っていれば、そのメリットを享受できるのです。

しかし、他社との違いがなければ、それなりに安定した数量は確保できるかもしれませんが、価格競争にさらされていくのは目に見えています。

 

ここで優位性とは、例えば良く言われるQCTQuality(品質)、Cost(コスト、納入価格)、Time(納期、対応スピードなど。Deliveryとも言う)があります。

品質が高く、価格が安く、納期も短い、この3つにおいて、同じものを作っているどの競合よりも優れていれば、勝ち残っていけるでしょう。

 

しかし、このQCTを磨いていくのは、1つの大きな競争優位性とはなりますが、実際のところ、特に中小企業においては、規模の経済が働かないためにコスト低減が難しかったり、品質向上の限界、また納期においても、これ以上スピードアップしていくのには無理が出てくる場合があります。それは多くの場合、社員へのしわ寄せにもつながるからです。

 

このように考えていくと、製造業であれば、QCT以外に、何かしらの技術の開発、他では入手できない材料や素材の仕入れ、また、他社にはない製品の開発をする、などで優位性を考えていく必要があります。

つまり、QCTも含め、何をその会社の優位性として立たせた「カテゴリーキラー」をつくっていくのか、ということが会社として生き残っていくための重要な課題になります。

 

例えば、他社にはない自社製品をつくっていく、つまり自社ブランド製品を開発していくということを考えた場合、その自社ブランド製品によって、自ら新しい市場を切り開きながら粗利益を稼ぎ出し、一方で受託事業も運営することによって、会社としての経営の安定度を増すことにつながります。

 

ただ、自社製品の開発にはもちろん商品企画力や商品開発力といった力が必要になります。

そして、受託と違って、在庫リスクの問題も出てきます。つまり、なるべく高い精度で売れる、自社製品の開発が必要になるということです。

 

しかし、この在庫リスクを背負ってでも、他社にはない自社製品づくりは、受託事業においても、取引先に優位性を示すことができ、受注量の増加、単価の引き上げ、粗利益の確保など大きなメリットも生み出します。

 

実際に、当社が指導したあるアパレル関係の製造業は、自社製品の比率を年々高めていき、売れる製品づくりを行っていくことで、その売れた製品のOEMによる受託も請け負うといった相乗効果を発揮し、会社の持続的な成長をもたらすことができました。

 

また、当社のクライアントである食品系の製造業も、基本的には受託企業ですが、農業へ進出することで、同業他社が一朝一夕には真似できない製品づくりの領域にまで踏み込み、価格競争にさらされることなく、大手取引先からの直接指名によって、すでに大口受注につながっています。

 

このように考えていくと、前述した優位性を持つことができていない3つの理由を、以下のように裏返し、経営に取り組むことで優位性を確立していけるのではないでしょうか。

 

1つめは、経営者が「優位性をつくろうとする意識が持つ」こと。

2つめは、「優位性を持つための投資をする」こと。それはお金のみならず、経営者の時間を投資すること。

3つめは、経営者が「優位性を持つための手立て、方法を持つ」こと。

 

この3つを念頭に置き、ぜひ会社として優位性を築き、そして「カテゴリーキラー」を生み出すことによって、このコロナ禍でも生き残りをかけて戦ってほしいと願っています。

 

あなたの会社は、優位性を持つために何らかの行動を始めていますか?

 

株式会社ミスターマーケティング

代表コンサルタント

吉田 隆太

 追伸

 6/14に当社の新刊書籍『小さなメーカーが生き残る経営術~独自市場のつくり方~』が発売されました。

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本書は、小さなメーカーの経営者向けに書いた本ですが、上記のコラムを、より具体的な企業実例をもとに、ストーリー形式で描いたビジネス書です。

 

生き残るための経営術の1つとして、どのように「独自市場をつくる」かについて書きました。

ぜひ、まだお読みでない方は一度手に取ってお読みいただければ幸いです。

 

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