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COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第90話 社歴が長い会社の、「カテゴリーキラー」づくりのポイント


「もうすぐ創業30年になります。

これまで、お客様の要望には幅広く応えてきましたが、最近お客様から、

『何をやっている会社かよくわからない』

と言われます。どうしたらよいのでしょうか?」

以前、スポットコンサルティングに来られた、地域密着型でサービスを提供している会社の経営者から、ご相談がありました。


 

一般的に社歴の長い会社ほど、徹底した顧客志向で、お客様の要望にしっかりと向き合って応え続けることで生き残っています。

 

しかし、気づいたら、様々な商品やサービスを持ち、結果としてあまり特徴がない会社になってしまったというケースは、少なくありません。

 

これは、一般消費者向けの商品・サービスだけでなく、受託の事業を行っている会社でも当てはまることです。

 

この状況を脱却するためには、社長自身が「想い」を新たにして、戦略的な考えをしっかり持ちながら、顧客志向ができる会社に生まれかわることです。

 

その大きな理由は、以下の2つです。

 

理由1:

「戦略なき」顧客志向は、市場を拡大できない!

 

 徹底した顧客志向で、目の前のお客様が求める商品・サービスを幅広く提供することは、そのお客様には、買ってもらえる可能性が高くなります。

 

しかし、提供する商品・サービスに戦略的な意図がない場合、最終的には、何が得意の会社かわからなくなっていくデメリットが生じます。

 

 そのような状況では、既存のお客様にはその都度喜ばれても、新規のお客様から見たら特徴がなく、よくわからない会社と見られます。そして、問い合わせする気持ちにもならない会社になってしまいます。

 

新規のお客様は、自分が欲しい商品やサービスを探す際には、必ず競合他社と比較します。特に金額が大きくなるほど、その色合いは濃くなります。

 

このように、「戦略なき」顧客志向は、市場全体からすれば数少ない既存のお客様に喜ばれるものの、もっと大きな、新規のお客様に市場を拡大していくことができません。

 

 

理由2:

既存顧客を競合のカテゴリーキラーに奪われてしまう!

 

 特徴がはっきりしない会社といっても、それなりに売上、利益が出ている会社であれば、あまりそのことを気にする社長は少ないと思います。

 

 しかし、既存のお客様のみに偏っていると、いずれ特徴のある会社、いわゆるカテゴリーキラーを持つ競合他社に顧客を奪われていく可能性が高いです。

 

いくら既存顧客との関係性が強くても、競合他社が大幅に価格を下げた提案ができたり、魅力的な特徴を持つ商品・サービスを提供したりして、切り替えられてしまう可能性は十分にあります。

 

お客様も背に腹は代えられないのです。

 

あわてて、競合を上回るような商品・サービスを開発しようとしても、時間がかかりますから、その間にどんどん既存顧客を奪われていきます。

 

これまで、そのような事態に陥ってしまった会社からの相談をたくさん受けてきました。ですから、そうやって危機的な状況に陥る前に、しっかりと手を打つ必要があります。

 

では、特徴がはっきりしなくなってしまった、社歴の長い会社が、具体的な改革を行っていくためにはどうしたらよいでしょうか?

 

そのためには、以下の3つの手順で、事業をテコ入れしていくことがポイントです。

 

それは、

1.「想い」

2.「戦略」

3.「戦術」

です。

 

この中でも、非常に大きなポイントになってくるのが「想い」です。

「想い」とは今後、どのように事業を展開していきたいかという、社長の「想い」です。

社歴が長い社員の「想い」も大切ですが、一番にリスクを背負っている社長の「想い」が何より重要です。

 

長らく徹底した顧客志向で経営をしてきた会社は、とても誠実で、信念を持たれている魅力的な社長が多くいらっしゃいます。

 

東京都内で、ある素材の加工製造を請け負っていたA社は、創業30年を超える歴史をもっていました。顧客の要望に応え続け、機械の導入も積極的に行ってきました。

 

しかし、このA社も長い間、顧客の要望に応え続けてきた結果、特徴のない会社になっていました。

 

競合の参入も増え続けてきた業界でしたので、近年は、利益もうまく出なく、また顧客もどんどん奪われてしまう状況でした。

A社は、この経営状況を改善するために、いろんな事に挑戦してきました。

 

特に、新規の顧客開拓をするための販促手法を学び、プロの指導を受けたりしていましたが、なかなか思うように改善できていませんでした。

 

なぜ、それがうまくいかなかったかといえば、上記の手順でいうところの3番目の「戦術」から改善しようとしていたからです。

 

このように、「想い」や「戦略」の検証ステップを飛ばして、「戦術」ばかりを追いかけてしまい、小手先のプロモーションを繰り返してしまうことは、多くの会社が陥ってしまう間違いです。

 

 チラシをつくる、ホームページをつくる、WEBやリアルで宣伝広告をする、会報誌を発行する、展示会に出展する、ということを色々とやってみるものの、幹となる「想い」がバージョンアップできておらず、「戦略」も定まっていないので、どれも効果が薄く、迷いながら施策を繰り返してしまうというケースです。

 

これは、一番やってはいけないパターンです。時間とお金の浪費につながっていきますし、お金が尽きれば事業は継続できなくなってしまいます。

 

実は、当社に相談に来られた時に、A社の経営状況は、もうギリギリのところまできていました。

そこで、A社は、当社の指導に従って、「想い」⇒「戦略」⇒「戦術」の手順で、経営をテコ入れしていきました。

 

A社には、お客様の要望は決してないがしろにせずに、期待に応え、求められれば、いくらでも頑張るという方が多く、その文化が会社に根付いていました。

このマインドを大きく変える必要はありません。

 

徹底した顧客志向自体は問題ではありません。むしろ、徹底した顧客志向は、これから経営を改革していく際により一層必要です。

 

徹底した顧客志向という文化は、一朝一夕では築けない大切なものです。この徹底した顧客志向があったからこそ、20年、30年と存続できているのです。

 

問題は、戦略的な視点が欠けていることです。

 

この徹底した顧客志向というマインドを活かしながら、もっと大きな視点で、「想い」をバージョンアップさせることが、現状から脱却する最初のポイントです。

 

「想い」をバージョンアップさせるということは、今の経営から次の新しいステージに向かうために、リスクのある領域に身を置こうとすること、もっと多くのお客様のために挑戦しようと「想い」を新たにするということです。

 

 確かに、「目の前のお客様に一生懸命に喜んでもらう」ということは重要なことです。しかし、「戦略なき」顧客志向の結果として、自社が弱くなってしまっていると感じるのであれば、素直に現状を見直すべきです。

 

A社の社長は、当社の指導を受けながら、自分の中に眠っている「想い」について、真剣に考え、その「想い」を新たにして事業を改革していく決意をしました。

まず、社長の「想い」をバージョンアップさせたのです。

 

社歴が長く、顧客志向が強い社長の「想い」のバージョンアップのコツは、日ごろお世話になっているお客様や、たまたまご縁があったお客様だけでなく、まずは、市場全体を大きな視点で見ることです。

 

市場全体を大きな視点で見るということは、言い換えれば、喜んでもらえるお客様の全体像を見るということでもあります。

 

そして、目の前のお客様だけでなく、もっと多くのお客様に喜んでもらう会社になる!と、大きな視点で事業をバージョンアップさせる「想い」に変えていきます。

 

 同業他社の中で埋もれている現状を変えて、業界の中で特別に際立ったお役立ちができる会社に生まれ変わるのです。そうすることで、目の前のお客様だけでなく、より多くの新規のお客様に、お客様の方から声をかけてもらえるようになります。

 

まず、そのように「想い」を定めます。

「想い」が定まれば、次に、ではどうやって戦っていくかという「戦略」を決めていくステップに移ることができます。さらに、「戦略」が定まれば、あとは「戦術」を考えるステップに移ることができます。

 

当社に相談に来られる社歴の長い会社は、このような手順で、カテゴリーキラーを生み出しています。これまで14年間、300社以上の会社のお手伝いをおしてきましたが、すべてこの手順で指導をしています。

 

例えば、受託の事業そのものをカテゴリーキラーにしていくこともできますし、自社商品を生み出してカテゴリーキラーとして市場をつくっていくことも可能です。

 

A社のケースでも、まず市場全体を俯瞰して分析をしました。そして、特定のニーズに応えられる強みを活かして、事業そのものをカテゴリーキラーにすることに成功しました。

 

A社は、しっかりと利益を上げながら、業績をあげていくことができる会社に生まれ変わったのです。それから数年たちますが、同業界のカテゴリーキラーとして、地に足をつけた経営ができています。

 

現在も、さまざまな業種のカテゴリーキラーづくりをお手伝いしていますが、何よりも大切なことは、社長自身が「想い」を新たにして、戦略的な考えをしっかり持ちながら、顧客志向ができる会社に生まれかわろうと決意することです。

 

社長が「想い」を定めて、腹をくくったら、間違いなく会社は力強く生まれ変わります。「想い」と「戦略」が一体となり、組織全体に調和が生まれます。

そして、その先に自社独自の市場が開けていく世界が待っています。お客様の方からどんどん声をかけてもらえる事業に生まれ変わります。そのように生まれ変わった会社をたくさん見てきました。

 

もし、あなたの会社の社歴が長ければ、いったん立ち止まって、これからの10年、20年を見据え、

1.「想い」

2.「戦略」

3.「戦術」

のバージョンアップについて真剣に考えてみませんか?

 

株式会社ミスターマーケティング

代表コンサルタント

村松  勝

追伸:

本コラムでお伝えした、「想い」⇒「戦略」⇒「戦術」の流れをより詳しくご理解いただくための経営者セミナーを開催しています。オンライン開催ですので、全国各地から気軽にご参加頂けます。カテゴリーキラーづくりに興味がある経営者は、ぜひご参加ください。

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